職場のお土産を買わないとケチ?私の旅行に、なぜ同僚のお菓子代が付くのか

旅先の売り場で、職場の人数を数えている。隣の部署まで渡すのか。休んでいる人の分はどうするのか。個包装で、日持ちして、好みが分かれなさそうな箱はどれか。

自分のために出かけたはずなのに、頭の中ではもう職場へ戻っている。しかも、その準備代は自分の財布から出ていきます。

職場のお土産は買わない。そう決めたいなら、安くて無難なお菓子を探す前に、買い物そのものをやめる選択があります。会社へ持っていく箱がなければ、旅行が未完成になるわけではありません。

有給で休んだかどうかに限らない話です。土日で出かけたときも、帰省したときも、職場の人数分を買って帰ることまで自分の予定へ入れたくない。なぜ私の休日に、同僚の口を満たす予算まで必要なのでしょうか。

一箱買えば済む、と言う人は選ぶ時間を払わない

「別に高い物じゃなくていいんだよ」

そう言われても、高ければ嫌で安ければ喜んで買いたい、という話ではありません。欲しくもない箱を探し、持ち歩き、帰ってから配る。その一式を、やりたくないのです。

人数が足りなかったらどうしよう。上司だけ別に渡すべきか。机に置くだけだと感じが悪いか。買うことを前提にした瞬間、小さな採点項目が次々に生えてきます。

勝手に追加した慣習へ付き合わせておいて、迷う側を気が利かない人間にする。受け取る側は「気持ちだから」と軽く言い、渡す側だけがその気持ちを商品と人数へ変換する。ずいぶん楽な立場から言ってくれます。

自分が食べたいものや、渡したい相手への品を選ぶ時間まで嫌いになる必要はありません。ただ、職場全員を喜ばせる買い物が、自分の旅行の標準装備になるのは御免です。

お土産を買わなかったことを聞かれたら、「今回は買っていません」で足ります。買い忘れたことにして、次は必ず持ってくる人を演じなくていいです。忘れたのではなく、買わなかった。その違いを、こちらまで失敗に変えたくありません。

「次はよろしく」と言われても、そこで次回の注文まで受ける気はないです。お土産を渡さないために、旅行へ行っていないという話を作る必要もありません。買っていないという一つの返事を、私生活の釈明会へ広げなくていいです。

有給で遊ぶことへの罪悪感から、休みの埋め合わせとして土産を買いそうになっているなら、遊びの休みに土産で許しを買わなくていいという話もあります。ここで扱うのは、休み方にかかわらず、旅先で職場向けの買い物をしたくないという選択です。

もらったお菓子が、次の旅行の請求書になる

「でも、みんなは買ってきてくれるし」

ここが引っかかるかもしれません。これまで食べたことがあるから、今度は自分が買って配らなければ釣り合わない気がする。

もらったときに「ありがとうございます」と伝えることと、次の旅行の予算に職場向けのお菓子を組み込むことは別です。箱が一度回ってきただけで、こちらの休日に買い出しの当番まで付く。その仕組みを、何も考えずに引き継ぎたくありません。

相手が配りたくて買ったのか、同じように嫌々買ってきたのかは分かりません。分からないままでも、自分がこれからも続けたいかどうかは考えられます。全員が喜ぶ結論になるまで、自分の財布を開けておく必要はないです。

買わないことで、ケチだと言う人はいるかもしれません。それが嫌で買うという判断もあるでしょう。ただ、嫌味を避けるために払う金と手間を、「自分が自然に示した感謝」と呼び直すのはもう苦しいです。

普段から職場で浮いている気がすると、お土産くらいはちゃんとしなければと思うこともあります。でも、箱を渡すたびに次の箱が必要になるなら、安心できる居場所を買えたわけではありません。

お菓子や雑用で職場の席を守ろうとして疲れているなら、職場に居場所がないと感じるときの話に近いです。旅行から戻るたび、自分がここにいてよい人間だと贈り物で証明したくありません。

次の旅行では、同僚の人数を数えずに売り場を通り過ぎる。会社のための箱を持たずに帰る。職場で配る物がなくても、自分が楽しんだ時間は欠けません。

「そのくらいの気遣いもできないのか」と言われたら、こちらからすれば、そのくらいの金と時間まで毎回よこせという顔をするな、と思います。会社の建物を出た後まで、同僚への好感度を維持する買い物に追いかけられるのは反吐が出ます。

私が旅行へ行ったことと、職場の人間がお菓子を食べられることを、セットにしたくない。それだけのことです。

『モンスター社員の教科書』では、会社に適応しないモンスター社員の実例と、少しラクになる考え方に触れられます。職場の「そのくらい」を積み重ねるのが、もう嫌な人へ。職場に喜ばれる自分へ直す前に、会社へ合わせない側の見方を読んでみてください。

モンスター社員の教科書|ひつじ先輩
はじめまして。 元モンスター社員、ひつじ先輩です。 【モンスター社員としての実績】 ・5年連続、休暇全取得 ・6年連続、呼び出しを100%シカト ・2015年以降、組合活動参加数0 ・2016年、業務放棄により転勤 ・2017年以降、飲み会...

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