「仕事が終わったら組合の会議です」。会社から帰れると思ったら、今度は組合につかまる。昼間にやってくれれば、少なくとも帰った後まで職場の人間と付き合わずに済むのに、と思います。
勤務時間内に組合活動をできるかは、活動の内容や労働協約、会社との取り決めによります。全部禁止でもなければ、組合活動という名前だけで何でも勤務中にできるわけでもありません。
ただ、できる時間を作るために仕事の速度を上げ、隠れて資料を作り、上司への説明まで用意する。それでは、休日を守ろうとして別の仕事を増やしています。会社と組合の都合を両立させる裏方まで、あなたが引き受ける話ではありません。
「勤務時間内」は、会社の仕事になったという意味ではありません
たとえば、勤務中の一定時間について仕事を免除し、組合の会合へ参加する取り決めがある場合。時計では勤務時間帯でも、通常の会社業務をしているわけではありません。
対象の活動や人、必要な届出、賃金の扱いは、その取り決めによって違います。「昼の2時に行うから会社の仕事」「会社が知っているから全員が自由に出られる」とは言えません。
労働組合法では、労働者が労働時間中に時間や賃金を失わず、使用者と協議・交渉することを使用者が許すことは妨げられないとされています。これは、あらゆる組合の集まりが無条件で有給の勤務になる、という規定ではありません。
会社と組合の間で認められている参加枠があるのか。その案内に自分も含まれているのか。手元の案内や取り決めで分かる部分と、単に先輩が「大丈夫」と言っている部分は別です。
許可や勤怠の扱いが整っていないまま、とりあえず出てきてほしい。後は自分で何とかしてほしい。その雑な依頼を、こちらの責任で成立させてあげる必要はありません。
隠れてこなすほど、こちらだけが二つの顔を持たされる
会社には仕事をしている顔をして、組合には協力している顔をする。そのために昼休みに資料を直し、メールを見られないよう気を遣い、通常業務が残ったら帰宅後へ押し出す。
こうなると、勤務時間内へ活動を移したのではなく、活動を会社の仕事へ紛れ込ませただけです。参加者だけが、会社にも組合にも説明する役を持たされる。
「こっそりやればいい」と言う側は気楽です。見つかったときに上司の前へ呼ばれるのは、実際に手を動かした人なのに。
人の休日を使うなと思ったら、今度は人の仕事時間と神経を使って帳尻を合わせる。どちらも、こちらへ面倒を投げていることに変わりありません。
活動のために業務を速く終わらせたり、会社へ新しい制度を提案したりする前向きな宿題は要りません。参加する仕組みが整っていないなら、その未整理な部分まで個人で埋めなくていいです。
時間帯を変えても、行きたくない活動が消えるわけではない
勤務中ならまだマシだと思うことと、活動そのものを引き受けたいことは違います。会議、準備、報告、その後の手伝い。会社の仕事が一時的に減っても、組合の役目が増えるなら、それも負担です。
「勤務中にできるんだから協力して」は、断る理由を一つ潰したつもりの言い方です。帰宅後ではないから、自動的に参加したい人間へ変わるわけではありません。
一般の行事への参加依頼なら、組合行事に参加しない話で、活動の出欠を扱っています。役員や交渉担当などを既に引き受けている場合は、その立場の取り決めも関わるため、すべて同じ欠席扱いとは言えません。
また、「有給を取れば昼間に出られる」という案内なら、勤務免除とは別です。自分の年休を消化して参加する問題は、組合活動に有給休暇を使いたくない話で分けています。
勤務時間の扱いと、手当・休憩は別の話です
活動が勤務時間内に認められるかと、時間外の活動に残業代が出るかは、同じ問いではありません。賃金や手当が気になる場合は、組合活動の仕事扱いと時間外手当が入口です。勤務時間帯という理由だけで、何でも会社の労働時間と数えないことです。
昼休みなら勤務中だから構わない、という説明も雑です。勤務日の途中にある休憩と、労働する時間は違います。昼休みの組合活動は、食事や休憩の時間を使われる場面を扱っています。
ここで知りたいのは、仕事をするはずの時間に活動へ出る仕組みがあるかどうかです。休憩や年休を使う話へ、気づかないうちに置き換えられたくありません。
会社が認めた時間に参加する仕組みがあるなら、その範囲で使う。ないなら、参加者が隠れてつじつまを合わせることを前提にしない。それで、会社と組合の仲を取り持つ役まで増やさずに済みます。
帰宅後を空けるために、勤務中の自分をさらに忙しくする。そんな交換では、結局どこにも逃げ場がありません。会社にいる時間も、会社を出た後も、組織へ便利に使われる人間にはなりたくないです。
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